悩む男性とカプセル

日本で感染者数が最も多いクラミジア感染症とは

クラミジア感染症は、日本国内に100万人以上の感染者がいるとされ、日本では最も感染者数が多い性病です。
クラミジア感染症は、2002年をピークに減少傾向にありましたが、1回の性行為の感染リスクが約50%と非常に高い事に加え、初性行為年齢の低年齢化や性行為の多様化などにより若者の感染者数が増加傾向にあります。
20代前半の女性は、若者だけで無く全世代を通じてクラミジア感染症の感染者数が最も多いとされ、約3分の1が感染しているとされています。

クラミジア感染症は、目の感染症とされる角結膜炎や第4の性病と呼ばれる鼠径リンパ肉芽腫も発生させるクラミジア・トラコマチス菌が原因とされ、一般的に感染から2週間前後の潜伏期間を経て発症します。
クラミジア・トラコマチスは、感染者の細胞内に寄生する真性細菌なので人間の体温を超える高温環境や乾燥した環境には非常に弱いです。
手すりやドアのノブなどの媒介を介した接触感染は少なくほとんどの感染者が性行為によって感染しています。

クラミジア・トラコマチスは、一般的な細菌に比べて細胞分裂サイクルは72時間前後と非常に遅いので発症後も原因菌クラミジア・トラコマチスによる炎症や発熱などの自覚症状がほとんど無く、ほとんどの感染者が無症状です。
女性は、特に男性よりも無症状な感染者が多く、感染に気付けない事が原因で適切な治療が遅れ、卵管炎や卵巣炎、骨盤腹膜炎など重篤な疾患を併発してしまう事もあります。

クラミジア感染症は、感染に気付かず重篤な疾患を併発するだけで無く、感染に気付かず性行為を重ねる事によってHIVへの感染リスクが3倍~5倍に跳ね上がるとされてます。
HIVの感染予防には、性行為時のコンドームの装着が推奨されていますが、クラミジアに感染した唇や舌を直接接触させる性行為も感染リスクが高いとされています。
歯科医療の為に開発された極薄のシートを女性用のコンドームとして用いている人も増加しています。

HIV治療について知っておく

HIV治療は、ヒト免疫不全ウイルスHIVが人間の免疫機構を司る免疫細胞CD4陽性Tリンパ球を破壊し、一般的にAIDSと呼ばれる後天性免疫不全症候群の発症原因となるので、現在では早期発見早期治療が主流となっています。
過去には、治療薬の副作用の問題からCD4陽性Tリンパ球数が治療開始の目安となる基準値を下回るまでHIV治療が行われなかった事もあります。
治療薬には、核酸系逆転写酵素阻害剤や非核酸系逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、インテグラーゼ阻害剤、侵入阻害薬などがあり、数種類を併用して治療が行われています。

HIVは、ウイルス単体では増殖する事が出来ないレトロウイルスなので免疫細胞内に侵入する事で増殖が可能となります。
侵入に必要な細胞表面の共受容体CCR5を使えなくする侵入阻害剤を用いる事でウイルスの増殖を抑制し、HIVの病状及びAIDSの発症を遅らせています。
免疫細胞に侵入したHIVは、自分のRNAと逆転写酵素でDNAを合成して増殖しますが、逆転写酵素阻害剤の核酸系逆転写酵素阻害剤や非核酸系逆転写酵素阻害剤を用いる事でDNAの合成が抑制されます。

HIVは、インテグラーゼの働きにより免疫細胞のDNAに合成したDNAを取り込ませ増殖しますが、インテグラーゼ阻害薬を用いる事でDNAの取り込みを阻害する事ができ、結果的にウイルスの増殖を抑制する事ができます。
HIVは、免疫細胞のDNAに合成したDNAを取り込ませる事で増殖完了し、プロテアーゼの働きにより免疫細胞と増殖したウイルスの結合を断ち切り拡散します。
プロテアーゼ阻害薬を用いる事で免疫細胞に増殖したウイルスを繋ぎ止めウイルスの拡散を抑制します。